テレワーク環境やオンラインゲーム利用など、自宅のインターネット回線の速度や安定性は以前に増して重要になっています。
さらに2023年9月に発売されたiPhone 15 ProからはiPhoneとして初めてWi-Fi 6Eに対応!
私も無線LANの最新規格である「Wi-Fi 6E」に対応したルーターの導入により、インターネット環境を見直すことにしました。
CONTENTS
無線LAN規格について
Wi-Fi 5 (802.11ac)
- 2014年に導入。5 GHz帯を使用し、最大速度は約3.5 Gbps。
- MU-MIMO(Multi-User Multiple Input Multiple Output)テクノロジーをサポートし、複数のデバイスが同時に通信できる。
Wi-Fi 6 (802.11ax)
- 2019年に導入。2.4 GHzおよび5 GHzの両方の帯域を使用。最大速度は約9.6 Gbps。
- OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)とMU-MIMOを使用して、複数のデバイスへのデータ転送を効率化。
- ネットワークの混雑を軽減し、接続の安定性を向上。
Wi-Fi 6E
- Wi-Fi 6の拡張版として2020年に導入された。
- 新たに6 GHz帯を利用し、これによりより広い帯域幅と低い遅延が実現。2.4 GHz、5 GHz、6 GHzの全ての帯域を使用。
- Wi-Fi 6と同様の技術を使用しつつ、さらに広い周波数範囲を提供し、高密度環境でのパフォーマンスが向上。
Wi-Fi 6とWi-Fi 6Eは、Wi-Fi 5と比べると速度、効率、接続の安定性の面で大きな進歩を遂げていて、特に多くのデバイスが同時に接続される環境において、その性能を最大限に発揮します。
Wi-Fi 6E対応のルーターを購入する際の注意点
Wi-Fi 6Eに対応しているデバイスの保有状況
まだ最新機種に限られるが、Apple製品では新型のiPad、MacBookやiPhone 15 Proなどが対応
設置場所のインターネット回線速度が10Gbpsなど高速回線かどうか
大元のインターネット回線が1Gbps回線のままでは、速度面でのメリットを享受できません。
フレッツ光クロス等の10Gbps回線など高速回線を設置しましょう。
無線LANに加えて有線LANにおける高速回線の必要性
ルーターの中では有線LAN側の速度が1Gbまでしかないものも存在します。
大容量データを瞬時にダウンロードするための有線接続も諦められない方は注意しましょう。
ルーター機種の比較
無線LANも有線LANも無双状態なフラグシップ機種
名称 | 外観 | 実勢価格 | サイズ | 無線LAN規格 | ストリーム数 |
伝送速度 (最大) |
有線LAN | 販売時期 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Aterm WX11000T12 (NEC) |
約4,7000円 |
90 (W) 237 (H) 257 (D) |
a/b/g/n/ ac/ax |
6GHz:4 5GHz:4 2.4GHz:4 |
6GHz:4,804Mbps 5GHz:4,804Mbps 2.4GHz:1,147Mbps |
WAN: 10Gb x1 LAN : 10Gb x1 1Gb x3 |
2022年9月 | |
AirStation WXR-11000XE12 (Buffalo) |
約4,1000円 |
300 (W) 197 (H) 75 (D) |
a/b/g/n/ ac/ax |
6GHz:4 5GHz:4 2.4GHz:4 |
6GHz:4,804Mbps 5GHz:4,804Mbps 2.4GHz:1,147Mbps |
WAN: 10Gb x1 LAN : 10Gb x1 1Gb x3 |
2023年5月 |
Aterm WX11000T12及びAirStation WXR-11000XE12は無線LANでも有線LANでも高速インターネット回線のポテンシャルを最大限発揮するのに充分なスペックを持っています。自宅が1Gbps程度の光回線環境であれば完全にオーバースペックになります。またフラグシップ機種であるため高価格であることがマイナスポイントです。
無線LANだけであれば十分なスペック機種
名称 | 外観 | 実勢価格 | サイズ | 無線LAN規格 | ストリーム数 |
伝送速度 (最大) |
有線LAN | 販売時期 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Orbi 9 WiFi 6E AXE11000 (Netgear) |
約12,1000円 |
190.5 (W) 279.4 (H) 83.8 (D) |
a/b/g/n/ ac/ax |
16 |
6GHz:2402 Mbps 5GHz:2402Mbps 2.4GHz:1,147Mbps |
WAN: 10Gb x1 LAN : 2.5Gb x1 1Gb x3 |
2022年9月 | |
Deco XE200 AXE11000 (TP-Link) |
約4,8000円 |
300 (W) 197 (H) 75 (D) |
a/b/g/n/ ac/ax |
16 |
6GHz:4,804Mbps 5GHz:4,804Mbps 2.4GHz:1,147Mbps |
WAN: 10Gb x1 LAN : 1Gb x4 |
2023年5月 |
次点となるのはこちらの二機種です。
Orbi 9 WiFi 6E AXE11000は無線LANの伝送速度がほどほどに落ちること、有線LANについても2.5Gbのため、10Gbpsの高速インターネット回線をフルに活用することができなくなります。また価格が非常に高額なこともネックですね。
Deco XE200 AXE11000は無線LANの伝送速度は高いですが、有線LANの速度は1Gbまでとなっています。無線LAN中心の運用であれば選択肢の一つになる機種だと思います。
インターネット回線速度に合わせた選択が必要な機種
名称 | 外観 | 実勢価格 | サイズ | 無線LAN規格 | ストリーム数 |
伝送速度 (最大) |
有線LAN | 販売時期 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
AirStation WSR-5400XE6 (Buffalo) |
約1,6000円 |
175 (W) 177 (H) 59 (D) |
a/b/g/n/ ac/ax |
6GHz:2 5GHz/2.4GHz:2 |
6GHz:2,401Mbps 5GHz:2,401Mbps 2.4GHz:573Mbps |
WAN: 2.5Gb x1 LAN : 1Gb x3 |
2023年8月 | |
AirStation W NR-5400XE6 (Buffalo) |
約1,7000円 |
140 (W) 217 (H) 75 (D) |
a/b/g/n/ ac/ax |
6GHz:2 5GHz/2.4GHz:2 |
6GHz:2,401Mbps 5GHz:2,401Mbps 2.4GHz:573Mbps |
WAN: 2.5Gb x1 LAN : 1Gb x3 |
2022年9月 | |
Aterm WX7800T18 (NEC) |
約2,5000円 |
76 (W) 196.5 (H) 213.5 (D) |
a/b/g/n/ ac/ax |
6GHz:2 5GHz:4 2.4GHz:2 |
6GHz:2,402Mbps 5GHz:4,804Mbps 2.4GHz:574Mbps |
WAN: 1Gb x1 LAN : 1Gb x4 |
2022年9月 | |
WRC-XE5400GS (Elecom) |
約1,4000円 |
49 (W) 194 (H) 175 (D) |
a/b/g/n/ ac/ax |
6GHz:2 5GHz:2 2.4GHz:2 |
6GHz:2,402Mbps 5GHz:2,402Mbps 2.4GHz:574Mbps |
WAN: 1Gb x1 LAN : 1Gb x4 |
2022年12月 | |
Archer AXE75 AXE5400 (TP-Link) |
約1,6000円 |
272.5 (W) 147.2 (H) 49.2 (D) |
a/b/g/n/ ac/ax |
6 |
6GHz:2,402Mbps 5GHz:2,402Mbps 2.4GHz:574Mbps |
WAN: 1Gb x1 LAN : 1Gb x4 |
2023年3月 |
これらの機種を選択する際には注意が必要です。インターネット側の回線速度が2.5Gや1Gとなっており、設置場所においてフレッツ光クロスなどの高速光回線を使用している場合に、そのメリットをフルに享受することは難しくなります。
私の場合
結果として、私は親戚でどちらか使うからとAterm WX11000T12及びAirStation WXR-11000XE12を二機種共に購入してしまいました。
両機種の比較記事は以下にあります。
iPhone 15 Pro MaxでWi-Fi 6Eの速度を測定した結果はこちら。