ObsidianとTaioでApple Pencilによる手書きメモを快適にする方法

デジタルノートとして手放せないObsidianなのですが、外出時iPadしかなくキーボードがない、インタビューなどでペンを使ってメモを取りたい、といった状況がしばしばあります。

この記事ではそんな時に便利な方法をご紹介します。(iPad限定のお話)

選択肢その1:Excalidrawプラグインの利用

Community PluginからDL可能なExcalidrawプラグインを利用するのが最も一般的かと思います。Community Pluginの中でもトップランクの人気を誇っています。

このプラグインはObsidianと密接に統合されており、ノート間のリンクやテキストの埋め込みが可能などとても高機能なプラグインです。

ただ私がこのプラグインを常用できないと考えるポイントは以下の2つです。

  1. 高機能であるが故にObsidianの起動が重くなる
  2. 個人差もあるものの、正直線の書き味が良くない

特に1が致命的で、数あるプラグインの中でも最も起動時間に影響を与えるプラグインの一つです。

選択肢その2:他のノートで手書きしたイラストをObsidianに埋め込む

iPadなどには多数の手書きアプリがあります。これらで手書きを行い、エクスポートとした画像ファイルをObsidianのファイル内に埋め込むことが可能です。

私も過去iPadのsplit view機能を用いて片方にObsidian、もう片方にイラストアプリといった運用をしていましたが、煩雑で運用していくのが億劫になってしまいました。

選択肢その3:Taioの利用

そんな中イチ押しの方法がTaioという外部アプリの利用です。

マークダウンファイルを扱え、直接iCloudフォルダ内部を触れるのでもちろんiCloudで同期しているObsidianのファイルも扱えるアプリです。

このアプリは単純なテキストエディターに留まらず、様々な機能拡張を扱えるのですが、その中でオープンソースのホワイトボードツールのtldrawを使えるというものがあります。

こちらを使って手書きをしたノートをObsidianノート中に埋め込めるというわけです。

tldrawはなんでもできるアプリというわけではないのですが、使い勝手が良く書き味もExcalidrawより優れていることから扱いやすいです。

さらに手書きメモはsvgファイルとして保存できるので、まずこのTaioでラフスケッチし、Affinity Designerなどの同じくiCloudファイルを扱えるベクターイラストアプリで本格的な仕上げをするといったことが可能です。

Taioで手書き入力をするまで

まず、Obsidianで手書きを入力をしたいノートがある階層に「assets」というフォルダを作成しておきます。

Daily Noteに書き込みたいのでノートと同階層にassetsフォルダを作成
Daily Noteに書き込みたいのでノートと同階層にassetsフォルダを作成

Taioをインストール後、Added Locationsというブックマーク機能で該当のフォルダを選択します。

Bookmarkみたいなものなのでいろいろ登録すると便利です。
Bookmarkみたいなものなのでいろいろ登録すると便利です。

あとはObsidian上で手書き入力をしたいファイル上でshareをクリックし、taioを選択します。(最初はここにないので編集で出てくるようにします。)

ノートの上方をクリックすると…マークが出てくるのでそれで呼び出して下さい。
ノートの上方をクリックすると…マークが出てくるのでそれで呼び出して下さい。

TaioでObsidianファイルが開きました。

Taio上でObsidianノートをいじるのもいろいろ捗ります。(後日紹介)
Taio上でObsidianノートをいじるのもいろいろ捗ります。(後日紹介)

Taioが開いたら、手書きノートを挿入したい場所を選択し、稲妻マーク→More→All actionsを押し、tldrawを選択します。

昔より階層が深くなってしまいました…。
昔より階層が深くなってしまいました…。
慣れればすぐです。
慣れればすぐです。

Taio上でお絵書きできます。

簡単な図形や付箋もOKです。
簡単な図形や付箋もOKです。

お絵書き後はリンクだけが見えるエディター状態です。

Assetsフォルダ以下に作られたファイルへのリンクです。
Assetsフォルダ以下に作られたファイルへのリンクです。

ツールバーにある目のアイコンを押すと画像が見えます。

上にあるプレビューボタンを押すと画像化されます。
上にあるプレビューボタンを押すと画像化されます。

Obsidianではこう見える。

Obsidian上ではライブプレビューで画像が見えます。
Obsidian上ではライブプレビューで画像が見えます。

欠点としては、Taio上で作成したsvgファイルの手書きノートをTaioやObsidian上で再編集することができないことです。

再編集が必要な場合は上で紹介したように、iCloudファイルを扱える別のベクターイラストアプリを使用して下さい。